プレハブ=倉庫は古い! 戸建てみたいなプレハブになる「サイディング」の実力を徹底解説

ひと昔のプレハブといえば、家の隣に建っている鉄板でできた倉庫というイメージでした。しかし最近のプレハブは全く違います。もしかしたら、プレハブと気がつかずに通り過ぎているかもしれません。

今回は、プレハブのイメージを一変させた「サイディング」の実力を徹底解説します。

 

・サイディングとは?

サイディングとは、建物の外壁材の名前です。

外壁材には、大きく分けるとモルタル仕上げとサイディングの2種類があります。

昔ながらのモルタル仕上げは、セメントと砂を混ぜたモルタルに塗装を施します。サイディングの外壁は、サイディングボードと呼ばれる板を壁にはりつけます。現在は、プレハブだけでなく、ほとんどの戸建て住宅でサイディングの外壁が採用されています。

 

サイディングボードは、工場で統一された規格で製造されます。工場から運んだサイディングボードを壁にはりつけるだけで戸建てと同様の外壁ができあがるのです。外壁は建物全体の印象を決定づけます。プレハブ印象が一変した原因は、サイディングにあったのです。

 

一般的なイメージのプレハブの外壁は、クリーム色の鉄の板かもしれません。クリーム色の鉄の板で造られたプレハブは、低いコストで施工がはやいメリットがあります。しかし、いわゆる「プレハブ=倉庫」という見た目であるため、用途は居住用や事務所よりも倉庫や作業場として使われます。

弊社では、用途に応じて、コストを抑えた「スタンダードプレハブ」、実用性とコストのバランスを考えた「セミデラックスプレハブ」、そしてサイディングを採用した「デラックスプレハブ」の中からお選びいただけます。

・サイディングの種類と特徴

サイディングには4種類あります。ここからは、サイディングの種類とそれぞれの特徴をわかりやすく解説します。

 

 

<窯業系サイディング>

窯業系サイディングは一番人気です。セメントに繊維質を混ぜて作られた外壁材で、耐火性や機能性が高いため、多くの戸建て住宅で使われています。「窯業系」と呼ばれる理由は、製造する工程で窯を使って高熱処理するからです。

特徴は、デザイン性の高さです。レンガなどの材質だけでなく色も豊富に表現ができるため、イメージした外壁を形にすることができます。

 

 

<金属系サイディング>

金属系サイディングは、名前の通りアルミやステンレスなどの鋼板が使われています。金属が使われているため、強いことが特徴です。ただ、金属高騰の波を受け、窯業系サイディングと比べるとコストは高くなる傾向があります。

 

 

<木質系サイディング>

木質系サイディングの材料は木です。本物の木ならではのナチュラル感やあたたかさがあります。しかし、天然の木に塗装を施しているため、塗装が剥げてしまうと雨が染みます。こまめに塗り替えるメンテナンスが必要です。

 

 

<樹脂系サイディング>

樹脂系サイディングの見た目は窯業系サイディングと似ています。北米など寒い地域で人気の外壁材です。窯業系サイディングよりも軽く、樹脂のため「凍らない」「塩害に強い」というメリットがあります。ただ、窯業系サイディングよりもデザインの種類は少なく、取り扱っている業者は少ないです。

 

 

プレハブでは、窯業系サイディングや金属系サイディングが一般的になっています。

・サイディングの実力とメリット

 

<デザインが豊富で選ぶ楽しさがある>

サイディングの一番のメリットはデザインが豊富にあることです。モルタルの場合は、色を選ぶ楽しさがありました。サイディングは、色だけでなく質感や素材感も選ぶことができます。「レンガ造りの家」に憧れている人はたくさんいます。しかし実際にレンガ造りの家を建てようと思えば、高額な出費を覚悟しなければなりません。しかし、窯業系サイディングならば、レンガ調の外壁も手ごろな価格で実現できます。

 

<品質が安定している>

従来のモルタル仕上げは、職人が手作業で壁を塗っていました。職人の腕次第で仕上がりが変わることがあります。しかしサイディングに使うサイディングボードは、工場で大量生産されます。職人の腕に左右されることなく、安定した品質で提供し続けることができるのです。

 

<工期が短い>

サイディングは、工場から運んだサイディングボードを壁にはりつけるだけです。まとまった面積を一度に施工できるため、モルタル仕上げのように職人の手による「塗り」と比べて工期が短く、コストを抑えることもできます。

・サイディングの注意点

「デザインが豊富」かつ「工期が短い」そして「コストも安い」とメリットが多いサイディングですが、注意点もあります。

サイディングは、サイディングボードをはりつけることで外壁を仕上げます。サイディングボードのつなぎ目にはコーキング剤(シーリング剤)が使われます。年月が経過するとコーキング剤がはがれてくることがあります。その場合は、早めにメンテナンスが必要です。外壁にひびや隙間ができてしまうと、そこから雨が侵入し躯体をいためてしまう可能性があります。また、経年劣化によって白く粉をふいた状態になる「チョーキング」と呼ばれる現象がみられることがあります。チョーキングは、サイディングボード表面の防水効果が落ちているサインです。やはり、早めに塗装のメンテナンスが必要です。

 

 

・おわりに

サイディングの登場は、プレハブに大きな可能性を与えました。「プレハブといえば倉庫」というイメージが、サイディングの登場によって「プレハブで学習塾」「プレハブで起業」という新たな用途が登場しています。

「プレハブでいいや」ではなく「プレハブがいい」といえる時代がやってきたのではないでしょうか。

千葉県 プレハブ事務所 金属サイディング
千葉県 富里市 プレハブ倉庫